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②cDNA ライブラリーの作製とスクリーニング
ポイントは mRNA を抽出後、1 週間以内にライブラリーの作製を行うことであり、キッ
トの使用が推奨される。現在市販されているライブラリーの質はかなり向上されており、
コスト面でも、目的遺伝子がノーザンで検出される組織や細胞の cDNA ライブラリーを購
入した方が良い。購入できない場合は以下の手順で作成する。
②-1 cDNA 合成
オリゴ dT を付加させたプライマーで逆転写し、第二鎖は RNaseH、DNA ポリメラーゼⅠ、
大腸菌リガーゼを共役的に反応させ cDNA を合成する。
cDNA 合成キット、cDNA synthesis Kit など
②-2 ファージとのライゲーション
ベクターの選択が重要。ベクター DNA は各自で調整できるが、ショ糖密度勾配超遠心
による精製、高分子 DNA の取り扱いが注意が必要なため、ベクターキットが汎用されて
いる。
ZapⅡ、gt10、gt11 などのベクターキット(Stratagene)
②-3 in vitro パッケージング
合成した cDNA、ファージ DNA のコンテカマーとファージ粒子形成に必要なタンパク質
を含む抽出液を混ぜて、成熟ファージの頭部外殻に詰め込む。キットの使用が一般的。
Gigapack など
●ライブラリーの購入
マウス、ヒトを含むさまざまな動植物の組織・細胞株 mRNA から合成された cDNA ライブ
ラリーが 200 種ほど販売されている。値段は 10 万以上。
cDNA ライブラリー(Clontech 社、Stratagene 社、タカラバイオなど)
②-4 ファージのプレーティング
市販されているベクターキットに付加されている菌株を使い、説明書に従って行う。
②-5 スクリーニング
ファージプレートからプラークをフィルターに移し、フィルターをアルカリ処理、中和
後、UV 照射によってファージ DNA を固定化する。このフィルター上の一本鎖 cDNA と RI
標識 dCTP で標識した遺伝子の DNA 断片とをハイブリさせる。
②-6 完全長 cDNA をもつクローンを選択
厳密には完全長 cDNA とは、mRNA の翻訳開始点からポリ A 配列までを含むものを示す。
しかし、機能をもつタンパク質の全翻訳領域を含んでいれば十分な場合が多いので、ここ
では 5’領域に翻訳開始コドンの ATG を含めば完全長とする。
・遺伝子の塩基配列がわかっている場合
cDNA の全塩基配列がわかっていれば、得られたクローンのサイズと制限酵素地図に
よって完全長かどうか容易に区別される。サイズの確認はノーザンによって、制限酵素地
図の作製は電気泳動によって行う。
・部分的な塩基配列しか情報がない場合や新しい遺伝子の場合
ノーザンから推定された mRNA のサイズに近く、ポリ A を含むクローンを選択する。
A-3.公的保存施設からの譲渡、市販のカタログショッピング
① 公的遺伝子供給施設
ATCC、ICRB、理研
② 市販カタログショッピング
MGC、遺伝子スクリーニング委託
B 遺伝子の発現量や機能をもとにしたクローニング
B-1.合成オリゴヌクレオチドによる cDNA ライブラリーのスクリーニング
決定された約 20 残基の N 末端アミノ酸配列より、コドン表を用いて塩基配列を決定し、
合成ヌクレオチドを作製、 32P ラベルしたプローブによって cDNA ライブラリーをスクリー
ニングする。
B-3.cDNA の発現クローニング
① 抗体をプローブとする cDNA クローニング
ZapⅡ、gt10、gt11cDNA ライブラリーは、lac プロモーターで制御されているガ
ラクトシダーゼの構造遺伝子の 3’側に cDNA が挿入されていて、IPTG で誘導することに
よって、その cDNA はガラクトシダーゼとの融合タンパク質として発現する。この融合
タンパク質をフィルター上にブロットし、抗体と反応するファージクローンを拾う。
② 細胞に mRNA や cDNA を導入して目的の cDNA のみを分離する
目的とする遺伝子が発現している細胞から mRNA を調製し、ZapⅡcDNA ライブラリー
を作製、1~3 万個ずつプレートにまき、10 プールの DNA を抽出する。各プールの cDNA
から in vitro mRNA 合成(cRNA)を行い、卵母細胞に注入し、膜電位固定法や標識した担
体の取り込みを測定し、どのプールに目的の遺伝子が入っているか調べる。
C-2. ホモロジー検索
mRNA の平均鎖長は 1.5kb ほどであるが、3kb を超えるものも 30%以上存在する。得られ
た cDNA 断片の部分的塩基配列を決定したら、遺伝子のホモロジー検索を行って、既知の
遺伝子か新しい遺伝子かを判定する。
A 抗体の入手
A-1. 抗体の購入
抗体の作製には時間と手間がかかるので、まず目的とするタンパク質の抗体が市販され
ているかを確認する。モノクロ抗体の場合、抗体産生ハイブリドーマが入手できれば、安
価に抗体が入手できる。
A-2.抗体の作製
① ポリクローナル抗体
免疫された動物の B 細胞から産生された雑多な抗体の集まり。天然の抗原は多数の異な
る抗原決定基(エピトープ)を有していて、得られた抗血清中にはそれぞれの抗原決定基
に対する複数の抗体(ポリクロ)が存在する。モノクロ抗体に比べて力価は低いが、多く
の解析技術に適応可能。
② モノクローナル抗体
1 個の B 細胞より細胞分裂によって生じた均一な細胞集団によって産生された抗体。免
疫した動物の脾臓から取り出した B 細胞と永続的に培養可能な形質をもつミエローマ細胞
を融合させた雑種細胞(抗体産生 B 細胞ハイブリドーマ)を作出し、培養上清に分泌され
た抗体を精製して、モノクロ抗体を得る。
B タンパク質の精製とアミノ酸配列決定
B-1.生体、細胞からタンパク質を入手
① タンパク質の分画
タンパク質を精製するには、目的のタンパク質を多く含んだ組織、あるいは細胞を選ぶ
ことが大切である。また、後の精製処理を簡便化するために、細胞内小器官を分画し、そ
こから目的のタンパク質を抽出する。
② タンパク質の分離・精製
・沈降法
・電気泳動
・カラムクロマト
B-2. アミノ酸配列の決定
① アミノ酸配列分析用タンパク質の調製
①-1 ジスルフィド結合の切断と修飾
S-S 結合のあるタンパク質は還元剤で処理して S-S 結合を切断した後、遊離したチオール
基のシステインをモノヨード酢酸でカルボキシメチル化しておく。
①-2 タンパク質の断片化
プロテアーゼによる断片化
② アミノ酸配列決定
質量分析計による決定。イオン化した試料を一定の電場に置くと、試料には運動エネル
ギーが与えられ自由飛行を始める。運動エネルギーを与えられた試料が高真空下で一定の
距離を移動するのに要した時間から分子量を決定する。分子量の小さい分子ほど早く移動
する。
・TOF-MASS
溶媒にとかした試料をイオン化促進の試薬(マトリクス)と混合してプレート上に乾固
する。これにレーザー光を与えるとマトリクス分子が共鳴して励起状態になる。励起した
マトリクスは得たエネルギーを試料に与える。エネルギーが与えられた試料は瞬間的に蒸
発・イオン化する(MALDI 法)。イオン化した試料は加速電圧により運動を開始する。イ
オン化した試料を高真空管に送り込み、反対側の検出器に到達するまでの時間からその分
子量を決定する。
・MASS/MASS(MS/MS)
分子崩壊を引き起こして崩壊断片を分離する過程の MASS と、分解産物の分子量情報を
得る過程の MASS の二つから成り立ち、2 回目の MASS に入る分子を時間的に制限して目
的の分解産物の情報を得る。運動中の分子が起こすイオン崩壊を利用した PSD-MS/MS と
運動開始直後の分子を不活性ガスに衝突させて強制崩壊させる CID-MS/MS がある。CID-
MS/MS では四重極電極を装備している。MS/MS 法の試料のイオン化には ESI 法を採用し
ている。ESI 法とは、溶媒にとかした試料をキャピラリーにより噴霧し、高温・高電圧を
与えることで試料をイオン化する方法である。
A タンパク質の酵素活性の解析
A-1.タンパク質の入手
購入不可能な場合は、遺伝子をもとに大腸菌や真核細胞を用いて発現させる。あるいは
生体から分離・精製して入手する。生体から分離・精製するには、目的のタンパク質の特
性と局在を知り、対応した分離法を取る。
・大腸菌に生産させる
生理活性タンパク質や抗原たんぱく質の生産
・真核細胞に生産させる(バキュロウイルス合成系など)
生理活性タンパク質の生産。翻訳後修飾を考慮すべき場合。
A-2.酵素活性の測定
酵素タンパク質などの活性は、ELISA 法などにより反応産物量を測定することで評価さ
れるが、補酵素やリン酸などの消費量や取り込み量を測定することによっても評価が可能
である。また、酵素活性を測定できれば、速度論的解析などを行うことが可能である。
B タンパク質の局在性の検定を行う
B-1.免疫組織化学染色法
組織標本上にある目的のタンパク質を、抗原抗体反応を利用して抗体に認識させ、目的
のタンパク質の局在性を評価する。
① 免疫染色法の種類
・間接法
結合している一次抗体自身を標識された二次抗体で検出する。蛍光二重染色などに多用。
・ABC 法
結合している一次抗体にビオチン化した二次抗体を反応させる
・PAP 法
結合している一次抗体にペルオキシダーゼで標識された二次抗体を反応させ、さらにペ
ルオキシダーゼ-抗ペルオキシダーゼ複合体を反応させて検出する。非特異的な染色が出や
すい。
② 標識物質
・HRP
・ALP
・蛍光物質
B-2.免疫電顕法
目的のタンパク質がどの細胞に存在するかだけでなく、細胞内小器官のどの部位に存在
するのかを微細構造とともに観察する。
B-3.GFP を用いた局在性検定
目的タンパク質と GFP の融合タンパク質を発現させた形質転換細胞あるいはトランス
ジェニック動物を作製して、GFP タンパク質の局在性から目的のタンパク質の細胞内局在
あるいは組織局在を検討する。また、解析対照タンパク質のプロモーター領域下流に GFP
の cDNA を有したトランスジェニック動物を作製することで、組織局在だけでなく、発
生・分化過程の時間的局在性に関する情報も得られる。
C タンパク質-タンパク質の相互作用を調べる
C-1.融合タンパク質を用いて目的のタンパク質の検出を行う
目的とするタンパク質を動物組織や細胞から抽出精製するには多大の努力と時間が必要
である。しかし、クローニングした cDNA をもとにして大腸菌などを利用して合成すれば、
純度の高いタンパク質が比較的簡単に手に入る。大腸菌内で合成したタンパク質が解析に
直接使用できなくとも、抗原として使用できる。
① 融合タンパク質の作製
大腸菌を利用する方法と真核細胞を利用する方法がある。
①-1 大腸菌を利用する
・GST 融合タンパク質合成系
酵素などの生化学活性を有したタンパク質の合成。GST が目的のタンパク質の N 末端に
結合するようにベクターが設計されており、IPTG の存在により GST 融合タンパク質を大
腸菌内で大量に生産することができる。
・His-tag 融合タンパク質合成系
抗原タンパク質合成など、抽出過程で変性剤を用いてもよいタンパク質の合成。ヒスチ
ジン残基が金属イオンと強く相互作用することを利用したタンパク質の発現システムの一
つで、ポリヒスチジンが目的のタンパク質の N 末端あるいは C 末端に結合するように設計
されている。
①-2 真核細胞を利用する
C-2 参照
② 融合タンパク質の精製
・グルタチオンアフィニティ-クロマトグラフィー
GST 融合タンパク質の精製
・金属キレートアフィニティ-クロマトグラフィー
His-tag 融合タンパク質の精製
C-2.抗体を用いて目的のタンパク質の検出を行う
① 合成ペプチドを利用した抗原の作製
・合成ペプチド
ヤギ、ウサギなどの大型動物に免疫を行う場合や手元に cDNA がない場合
cDNA の塩基配列情報から目的の抗体タンパク質のアミノ酸配列を決定し、目的のタン
パク質の抗原決定基を推測する。推測した抗原決定基のペプチドを人工合成し、抗原性を
高めるために担体タンパク質に結合して免疫に使用する。抗原決定基のアミノ酸は 10 残基
上にするのが一般的。
・酵母合成系
・バキュロウイルス合成系
昆虫ウイルスであるバキュロウイルスは、感染細胞の核内に多角体とよばれる核封入体
構成タンパク質を大量につくる特性がある。また、昆虫細胞は哺乳類の細胞内でおきるタ
ンパク質の翻訳後修飾の機能を有している。これらの特性を利用して、多角体遺伝子のプ
ロモーター下流に発現させたい目的のタンパク質の遺伝子を挿入し、真核細胞である昆虫
細胞内で合成させる。酵母に比べ合成効率が高いが、昆虫細胞と哺乳類細胞の翻訳後修飾
は完全に同一ではなく、糖鎖などがタンパク質によって異なることがある。
② 目的タンパク質の検出
タンパク質は RNA が翻訳されることによって生じるが、RNA 結合タンパク質の存在や
RNA 自身の寿命などが翻訳に影響を及ぼすために、細胞内 RNA 量に比例してタンパク質
量が決定されるとは限らない。
・免疫沈降法
目的タンパク質の検出だけでなく、共沈させることで相互作用するタンパク質を検出す
る。抽出したタンパク質溶液に目的のタンパク質を認識する抗体を加え、免疫複合体を形
成させ、その複合体をプロテイン G-セファロースなどを用いて選択的に沈降させて目的の
タンパク質を単離する。
・ウェスタンブロッティング
ゲルの上部では転写が遅いので注意する。抗体は抗原タンパク質の比較的小さな部分を
認識するので、全く関係ないタンパク質と交叉反応を起こす可能性もある。
D DNA-タンパク質の相互作用を調べる
D-1.DNA 結合因子の解析
転写制御機構の解明には、被制御領域の DNA(シス領域)とその領域に結合するタンパ
ク質(トランス因子)の同定・解析が必須である。
・ゲルシフト法
タンパク質の結合していない DNA に比べて、DNA-タンパク質複合体はサイズが大きい
ことを使用して検出。標識した DNA とタンパク質を反応させて、タンパク質と結合した
DNA の電気泳動上の移動度を検出。さらに、結合タンパク質に対する抗体を加えて移動度
変化を見ることで結合特異性の確認をすることが可能である。
D-3. クロマチン免疫沈降法
DNA 結合転写因子や DNA 非結合転写因子の、ゲノム DNA 上での局在と転写活性を測
定することが可能。解析対象である転写調節因子の抗体が必要。
DNA 結合因子と DNA 非結合因子は、最終的には直接的あるいは間接的にゲノム DNA
に結合する。これらの転写因子とゲノム DNA 複合体をホルムアルデヒドなどにより固定
し、転写因子に対する抗体を用いて免疫沈降させる。免疫沈降体に含まれるゲノム DNA
を PCR により定量することで転写因子活性を評価する。
E タンパク質の修飾を解析する
E-1.リン酸化の解析
タンパク質リン酸化は、主にセリン、スレオニン、またはチロシン残基の水酸基にリン
酸基が導入されることによって起こる。
① リン酸化タンパク質の検出
タンパク質を放射性同位元素で標識し、リン酸化アミノ酸を検出する。
② リン酸化アミノ酸の分析
E-2. タンパク質に付加した複合糖鎖の解析
① 糖タンパク質の糖鎖は、タンパク質との結合形式の違いから N 結合型糖鎖と O 結合型糖
鎖とに分けられる。いずれも、免疫沈降法などによって糖タンパク質を精製した後、化学
的な方法あるいは酵素的な方法で糖鎖を分離・分解し、タンパク質に結合している糖を解
析する。
① 糖タンパク質の分離・精製
複合糖鎖の解析に使用するタンパク質をレクチンカラムを用いて精製する。
② 糖鎖の切断
化学的方法るいは酵素的方法による精製糖タンパク質の糖鎖切断
③ 糖鎖の同定
切断した糖鎖をピリジルアミノ化(PA 化)して蛍光標識し、HPLC を用いて分析する方
法が一般的。標準となる PA 化糖鎖が市販されているのでこれと比較して切断した糖鎖の
同定を行う。
E-3. その他の翻訳後修飾の解析
A 目的の mRNA の発現組織、細胞、量、時期、期間を知る
A-1. cDNA セットの購入
ほぼすべてのヒト由来組織にわたる標準化済みの cDNA がセットにされている。
A-2. mRNA フィルター、ポリm RNA アレイの購入
ヒト、マウス、ラットの各種組織のポリ A mRNA アレイがブロットさらえたフィルター
が販売されているが高価である。
A-3. mRNA の抽出
・一般のノーザンやドットブロットで mRNA 定量を行う場合
全 RNA で十分
・発現量が少ない、クロスハイブリダイゼーションが問題になる場合、 cDNA ライブラ
リーの作製
ポリ A mRNA を用いる
・発現量の見当がつかない場合
簡便に全 RNA を抽出し、20g 相当をノーザンで検出する。全くシグナルが検出されな
い、または弱い場合、ポリ A mRNA を精製する。
A-4.発現情報解析:核酸レベル
① ノーザンハイブリダイゼーション
アガロース電気泳動で分離した mRNA をニトロセルロース膜に転写し、特定のプローブ
で検出。抽出した mRNA を変性条件下で泳動し、転写後、mRNA をフィルターに固定する
ために UV でクロスリンクする。
②RNase プロテクションアッセイ法
③RT-PCR 法
④ リアルタイム PCR 法
⑤DNA チップ/マイクロアレイ法
A-5. 発現情報解析:細胞・組織レベル
①in situ ハイブリダイゼーション(ISH)
特定の遺伝子が発生や分化のどの時期に、どの細胞で発現しているのかを検出。細胞や
組織上で mRNA の存在を直接検出する。
①-1 組織切片の作製
・凍結切片
ISH 法に最も適した方法。液体窒素で急速凍結した後、クリオスタットで 5~20m の切
片とし、スライドグラスに貼付する。-20℃以下で一年間保存可能。
・パラフィン包理標本
臓器を摘出、4%パラホルムアルデヒドを含む PBS で 4℃一晩固定する。これをパラフィ
ン包理し、ミクロトームで組織切片を作製する。
・灌流固定標本
4%パラホルムアルデヒドを含む 0.1M リン酸バッファーで灌流固定した後、組織ごとに、
さらに 24 時間固定後、20%ショ糖リン酸バッファーに浸漬する。4℃保存。
①-2 プローブの選択
・オリゴプローブ
・RNA プローブ
高感度な検出を要求される場合。
①-3 プローブの標識法の選択
・アイソトープ
・非アイソトープ
AP 標識、ジゴキシゲニン標識、フォトビオチン標識、
②in situ RT-PCR 法
スライドグラス上で組織標本中の mRNA を RT-PCR によって増幅する。
③ 核 run-on アッセイ法
単離した核の転写産物をアイソトープラベルし、それを特定の DNA とハイブリダイズ
させることで、核を単離したときに転写された目的とする遺伝子量を正確に知ることがで
きる。
④ マイクロダイセクション法
顕微鏡下にレーザー光を用いて、細胞をばらばらにすることなく、薄切したスライドガ
ラス上の切片から直接かつ微細に目的とする細胞を一個から狙い撃ちして回収し、 RT-PCR
を行う。
B-4, エピジェネティクスによる遺伝子発現調節
エピジェネティクスは遺伝子の発現が選択的に活性化または不活性化される機構であり 、
その機構を担うのは DNA メチル化酵素をはじめ、ヒストン脱アセチル化酵素、クロマチ
ン再構築因子などである。
・PCR 法によってメチル化の有無を検出
メチル化しているシトシンとメチル化していないシトシンの Na-bisulfite に対する脱アミ
ノ反応の感受性の差を利用し、PCR 法によってメチル化の有無を検出。
C 転写制御因子の解析
C-1. 転写因子の解析
DNA-タンパク質の分子間相互作用を利用して、転写因子と DNA との結合様式を解析す
る。
・ゲルシフト法
・UV クロスリンク法
C-2.転写因子の調製
・DNA アフィニティークロマト
C-3. 目的遺伝子と転写因子の相互作用
A 培養細胞への遺伝子導入と発現
遺伝子の機能を生物学的手法を用いて探る。
1 培養細胞系への一時的または安定的発現による機能解析
2 遺伝子改変動物作製による機能解析
3 動物への一時的遺伝子導入、発現による解析
A-1. 人工変異の導入方法
① 合成ヌクレオチドによる位置指定変異導入法
・PCR 法
突然変異を有するプライマー由来の増幅 DNA を選択し、特定の位置に変異を導入する。
② 特定領域変異導入法
A-2.発現ベクターのデザイン
① プロモーター・エンハンサーの選択
② 発現調節用ベクターの選択
A-3. 培養細胞への遺伝子導入